今日の建物とかつての建物は、住宅を例にとると外観や間取り、使用の材料、構法(壁や床の造り方、材料や部材の組み合わせ方)、工法(繋ぐ、張る、金槌で釘を打つなど、工事の仕方)で、いろいろ違うところがあります。
特に大きく違うのは、室内の空気環境です。今日の住宅は高気密、高断熱にすることが多く、室内の空間は密封された環境になりがちです。自然換気の回数がとても少なく、室内の空気がよどみがちです。が断熱性は高いので、エアコンの稼働時間は少なめになります。私たちが1日に取り込む空気の量は約20kgと言われます。1日に食べる量は2kgですから、毎日空気を食料の10倍体に取り入れていることになります。
かつての住宅は適度の通気があるので、常に外から新鮮な空気が室内に入ってくる反面、冬は外の寒気が室内に入りやすくなります。